「今日が一番若い ― マチュア世代起業家の歩みと挑戦」

2025年09月25日

年齢を重ねても、新しい挑戦に遅すぎることはありません。
今回ご紹介するのは、マチュア世代で起業し、豆の魅力を伝えるブランド「beanholic(ビーンホリック)」を立ち上げた創業者の豆味さんです。

栄養豊富で昔から私たちの食卓を支えてきた「豆」を、現代のライフスタイルに合ったかたちで届けたい――。そんな想いから始まった挑戦には、これまでのキャリアで培った経験や視点、そして健康やウェルビーイングへの深い願いが込められています。

シニア世代にとっても、豆は手軽に取り入れられる健康食品であり、心身のバランスを整える大きな力を持っています。
「年齢を重ねたからこそできる挑戦」と「食を通じたウェルビーイングの提案」。その両方を体現している豆味さんの歩みに迫ります。

 

マチュア世代からの新たな挑戦 ― 豆ブランド「beanholic」の誕生

「実は起業自体は2010年からしているんです。法人化したのは2013年。そして豆のビジネスを本格的に始めたのは、コロナがきっかけでした。」

そう語るのは、豆食品ブランド「beanholic(ビーンホリック)」を立ち上げた代表の豆味さん。
コロナ以前はイベント企画やPRを本業としていたが、パンデミックで仕事が次々とキャンセルになり落ち込む日々が続いた。そんなとき、趣味で研究していた「出汁」への関心と、国からの補助金200万円が背中を押した。

「出汁を研究していたときに、豆からおいしい出汁が取れることを知ったんです。そこから豆の栄養価や保存性の高さを学んで、“これはいける!”と直感しました。」
きのこ出汁と迷った末、豆出汁にロックオン。直感と偶然から始まった挑戦だった。


キャリアがつながる、マチュア世代だからこその強み

豆味さんにとって、これまでの経験すべてがブランドづくりに活かされている。長い欧米生活で世界中の料理に触れたこと、食への探究心、人との出会い、そして築いてきた人脈――。

「年齢を重ねたからこそ、動じなくなるんです。なんとかなる術を身につけて、人目を気にせず動けるようになった。今日が一番若いと思えば、挑戦するしかないですよね。」

マチュア世代ならではの経験値としなやかな発想力が、挑戦を続ける力になっている。


豆がもたらす健康とウェルビーイング

「豆は幸せホルモンと呼ばれるセロトニンを体内で合成する原料となる必須アミノ酸“トリプトファン”を多く含んでいます。さらに良質なタンパク質や食物繊維、ビタミン類が揃っていて、体中のコンディションを整えてくれる。体と心は表裏一体ですから、健やかになれば日々の暮らしも穏やかで幸せになります。」

特にシニア世代にとって、豆は不足しがちな栄養を補える存在だ。筋肉量の減少(サルコペニア)を防ぐためには、動物性タンパク質だけでは不十分。植物性タンパク質をしっかり摂ることが大切だという。

「腸内環境の改善、爪や肌、髪への栄養補給。豆はメリットだらけなんです。」


豆と発酵で世界に広がる未来

beanholic のビジョンは「豆と発酵」という食文化を世界へ広げること。
「一見地味ですが、いいことだらけの習慣です。豆と発酵を軸に、世界中に幸せなロングライフを届けたいんです。」

今後は、豆プロテインミートを使ったミールキットや冷凍食品、グルテンフリーの豆スイーツやパンの開発を進めたいと考えている。各国の食材や文化を生かした“beanholic 商品”を広める構想もあるという。


同世代へのメッセージ ― 一歩踏み出す勇気を

最後に、同じマチュア世代へエールをお願いすると、豆味さんはこう答えてくれた。

「どんなに考えても、その通りにはならないもの。だからまずは動いてみること。やりたいことを声に出すだけでもいいんです。一歩踏み出せば思わぬ形で道が開ける。人生は一度きり。挑戦しなければもったいないです。」

そして「働くこと、挑戦することは、もはや自分の一部」とも。
「ありがたいことに、仕事が嫌だと思ったことはほとんどありません。働く=楽しいこと。挑戦すること=ワクワクすること。生活のすべてがアイディアの源泉になっているんです。」

経験を重ねたマチュア世代だからこそ、挑戦は自然で楽しい営みとなる。その姿は、これからの生き方のヒントを私たちに示してくれます。パソナマスターズは、そんな挑戦を応援し、マチュア世代の豊かなキャリアを支えていきます。

 

【HP】https://beanholic.com/